今話題のカーシェアリングについて、一体何がお得なのか?なぜ人気なのか?自家用車ではダメなのか?具体的なカーシェアの登録メリットを11個挙げました。
なお以下で解説する「カーシェアリング」とは、Anycaなどの個人間カーシェアを含まない、事業者系カーシェアを前提に解説します。
①利用料金が安い、短時間の利用に最適
カーシェアは15分150~250円ほどで利用できる、今最も先進的な移動方法です。レンタカーは短くても6時間程度のレンタルを想定しているため、カーシェアのように15分や1時間といった利用は割高になってしまいます。
しかし、子供の送り迎えや、雨の日の買い物、IKEAやコストコなどで大きめな買い物をするときなど、6時間以内の車の利用シーンはたくさんあります。また、レンタカーと違って、ガソリン代がかからないため、車の燃費を気にする必要がなく、料金も明瞭でお財布に優しいと評判なのです。
※カレコは最低利用時間30分
②家計に優しい、自家用車と比較して固定費が大幅に削減
自家用車の場合、それを持ち続けるための費用は年間で軽自動車30~50万円、普通車40~60万円が相場。細かい内訳は「カーシェアリングの維持費は?自家用車と比較したコストを検証」で解説しています。月換算すると2.5~5万円近くかかっていることが分かり、大きく家計を圧迫しています。
私も自家用車を保有しながらカーシェアを併用している立場でそれ故のメリットも感じていますが、冷静に見ると恐ろしい金額です。もちろんこれに車体本体価格は含んでいません。
例えばタイムズカーシェアの場合、初回の入会金(1,550円)と、固定費としては月会費(1,030円)のみ。自家用車は全く乗らない月も「最低」2万円以上かかってしまいますが、カーシェアで毎月2万円以上使うというのは相当効率の悪い使い方をしないと難しいでしょう。
またカーシェアであれば利用する度にいくらかかっているか分かり「払っている感」があります。自家用車も実質、乗る度にお金を支払っているようなものなのですが、その実感が湧きにくいという点では非常に恐ろしい乗り物です。
③ガソリン満タン返しの必要がない
カーシェアはレンタカーと違って給油の必要がありません。厳密に言うと、ガソリン代も利用料金のうちに含まれているため時間目一杯利用することができます。では誰が給油しているの?もし利用時にガソリンが無くなってしまったら?ということも考えられます。
その際は備え付けのガソリンカード(AMSカード)を利用してユーザーが給油、あるいは巡回作業員が清掃を含めて給油してくれています。例えばオリックスカーシェアの場合、ユーザーが給油することになっても、給油協力者には15分間分の時間料金がサービスされます。
④24時間利用できる(無人対応)
カーシェアはレンタカーと違って、窓口や有人による手続きを必要としません。多くのカーシェアでは車体に専用のICカードをかざすだけで解錠され、24時間好きなときに運転をスタートすることができます。最短で15分前にアプリ上から予約を入れて、車の空きがあれば使えます。
旅行時など経験があると思いますが、レンタカーの場合はどうしても免許証の提示・重要事項の説明・傷の確認などを行う必要があります。例えば沖縄などだと飛行機の兼ね合いもあり、一斉に観光客が詰め寄るため利用開始まで大変な時間もかかります。返却時も同様。
最近では、タイムズレンタカーで「PitGo(ピットゴー)」など上記の手間を省いたレンタカーサービスも始まりましたが、やはり利便性の高さや様々なニーズに対応できるカーシェアは高く評価することができます。
⑤カーシェアは学生に優しい
カーシェアはいわゆる「クルマ離れ」対策、若者へも車を利用してほしいという考えから、学生を優遇するプランを用意しています。シェアリングや「わ」ナンバーに対する抵抗が一切なく、「移動手段」として割り切れる若者にとって非常に親和性があるのです。
学生プランの魅力は、月会費が学生期間中4年間ずっと無料になること。つまり固定費がゼロです。その代償になるもの(一定の車種が使えなくなる、利用時間に制限がある)も無いため、学生がカーシェアに登録しない理由は無いと言えます。
⑥TPOで車種の選択ができる、様々なクルマの運転を楽しむことができる
コンパクトカー、ミニバンなどのファミリーカーはもちろん、輸入車・高級車・オープンカーまで、カーシェアはライフスタイルに合わせた車種幅も魅力です。特に三井不動産リアルティが提供する大手カーシェアサービス「カレコ」では、ベンツやレクサス、ハイラックス、ロードスター、キャンピングカーまで、クルマ好きの心をくすぐるようなラインナップで話題を集めています。
カーシェアは必ずしも「車を持っていない方」だけが登録しているわけではありません。私も含めて、自家用車とカーシェアを組み合わせながら利用しているクルマ好きは意外と多いです。
⑦補償や車内装備・運転サポートが充実でペーパードライバーにも優しい
全車ではありませんが、カーシェアの車両には、ナビやバックモニターを始め運転をサポートする最新技術が多々搭載されています。例えば、日産のカーシェアリング「e-シェアモビ」では、初心者でも安心して利用できるように全車スマートルームミラーや自動ブレーキシステム、自動運転機能、ドライブレコーダーが搭載。
タイムズカーシェアなど車両数が多いサービスになると車によってスペックが異なりますが、小規模なカーシェアサービスであれば安全面・機能面を重視した選び方もできます。
また有償補償も充実していてレンタカーより安いのが魅力です。カーシェアはレンタカーと違って、15分や1時間など短時間の利用を想定したサービスです。そのため1利用に対する補償額が低くおさえられており安心。無償内の保険も大手3社、対人・対物無制限で補償されています。大手3社が安心した保険・補償を提供してくれているおかげで、それがスタンダードなものとして、他社の見本となってくれています。
⑧カーシェアに登録することで「レンタカー」がお得になる
カーシェアを検討する上で、「レンタカー」と「自家用車」は必ず比較の対象として挙がります。ただレンタカーは「長時間利用」を想定したもので、実は非日常要素が強い乗り物です。なので「レンタカー」と「自家用車」で比較することはほとんどありません。
何が言いたいかというと、カーシェアの登録に当たってレンタカーという移動手段を選択肢から外してはならないということです。例えば長時間(6時間以上)の利用であればレンタカーがカーシェアよりお得になるケースが多く、利用シーンに合わせて積極的にレンタカーを活用するのが賢い利用方法なのです。更に、主要のカーシェアはレンタカー会社との連携も強いため、こちらも確認すべきです。
カーシェアに登録することで、実はレンタカーも格安で利用できる権利も手に入れられます。特にタイムズ系列の横のつながりは強固で、「タイムズ24」などのパーキング、提携ショッピング施設、レジャー施設なども割引やポイントサービスが受けられます。
⑨「移動」以外の利用方法もある
カーシェアは利用料金が非常に安い代わりに、6時間以上の利用時には「距離料金」がかかる仕組みになっています。また、全国いたるところにステーションがあり、解錠も簡単。この性質を利用して、運転しない・移動が発生しないシーンにおいて、実は様々な利用がされています。
※規約違反ではないこともマナー違反に該当する内容も多いため推奨はできません。
「移動」以外のカーシェアの利用方法
- 車中泊
ナイトパックが安く、ガソリン代もかかないためエアコンも利用し放題。しかしアイドリングストップの条例に違反する可能性あり。 - 仮眠、休憩
公園のベンチでは横になれないがカーシェアの車中では横になれる。ビジネスマンに人気。 - 引越し
ナイトパックを利用し夜中に引越しすることで料金を格安に抑えられる。移動よりも積み下ろしに時間がかかる引越しの性質を利用。ただし近距離の移動でないと割高。 - 布団干し
車中は夏60~70度以上の高温になることもある。この温度なら布団のダニ・ノミも死滅させることが可能で早く乾く。 - 授乳、着替え
人目を気にすること無く授乳や着替えができると主婦層から人気。 - スマートフォン等の充電
USBなどが付属。特に2018年北海道地震の際に役立ったと聞きます。 - カーセックス
公然わいせつ罪。しかしフルフラット可能な大きい車も多いためこうした利用があるのも現実。発覚した場合強制退会。
⑩自家用車を購入する前の判断材料になる
これから自家用車の購入を検討している方は、是非カーシェアに登録して試乗すると良いでしょう。特に家族、奥さんの許可が必要な方は、助手席に奥さんや子供を乗せてドライブすることをおすすめします。
ディーラーに行くのはまだ早い、緊張するという方も、カーシェアなら誰の目も気になりません。主要な車種はタイムズカーシェア、オリックスカーシェア、カレコから選べば大抵は揃っています。マニアックな車、高級車や輸入車でも、Anycaなどの個人間カーシェアを利用すれば見つけられるはずです。
「⑨」と多少似通った内容ですが、カーシェアは決して「移動」だけが利用方法ではありません。
⑪法人も利用できる
タイムズカーシェアを始め、多くのカーシェアリングサービスでは法人の申込みも可能です。特にステーションは都心部に集中しているため、23区内の企業であれば「予約が取れない」ということもほとんどありません。予めカーシェアを利用することが分かっていれば、ステーション近くの事務所移転と常時に申し込みする企業も増えています。
実際に当サイト「シェアQ」も企業として運営していますが、弊社はタイムズカーシェアの法人会員です(上写真は実際に法人申し込みしたときの書類)。法人会員の場合は月会費がかからないなど、一般会員と違ってメリットが大きいです。今後は車を手放す・所有しないという企業も増えてくるかもしれません。
さあ、あなたもカーシェアに登録しよう
私は自家用車も持っていますし、カーシェアには9社登録、個人間カーシェアも利用しています。そこで感じるのは「カーシェアリング」とは、電車やバスなどと同じ単なる公共交通機関だということです。自家用車とカーシェアを比較すると、どうしても妥協点ばかりが頭に浮かんでしまいますが、電車と自家用車を比較することが無いように、カーシェアと自家用車を両方利用するのもありだと思います。
またカーシェアに登録することで移動手段の選択肢が増えます。旅先や都内に少し出た際、タクシーやレンタカー以外の候補が頭に浮かぶようになり、見える景色も変わりました。あらゆる移動手段に切り替えられるのはカーシェアに登録している方だけの強みでしょう。
おすすめカーシェア | 強み・特徴 |
カレコ |
・首都圏に集中し車種が豊富&豪華 ・若者向けでサービスが使いやすい ・国内シェア第3位 |