沖縄本島を旅行する際の移動手段についてまとめました。沖縄は言わずとしれた車社会。観光目的の場合、多くの方はレンタカーを使用することでしょう。しかし回り方によってはレンタカー以外の移動方法も選択肢として挙げられます。
それぞれの移動手段の特徴、メリット、デメリットなどを比較していきます。
ゆいレール:那覇市街地の移動なら一番おすすめ
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ゆいレールで行ける観光地 |
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公式サイト |
ゆいレールは、那覇空港から首里駅までの12.9kmを結ぶモノレールです。
空港直結の駅から国際通りや首里城などへのアクセスが可能で、那覇市の中心部を移動するには便利な移動手段です。運賃は150~330円で、800円の一日乗車券や、那覇バスとゆいレールの一日乗車券がセットになった「バスモノパス」なども用意されています。
那覇市内は道路が渋滞しやすく、車での移動には少し時間がかかってしまいがちですが、ゆいレールではそのような心配もありません。しかし、行動範囲が那覇市街地に制限され、観光を目的にした場合は物足りなく感じてしまうはずです。1日だけゆいレール沿線を観光したり、県庁前付近の沖縄グルメを楽しむなら良いかもしれませんが、連泊する際はタクシーやバス、その他の交通手段も合わせて観光することをオススメします。
また、台風などの天候悪化の際は終日運休になる場合があるため、台風が多い8月、9月の旅行の際は注意が必要です。
タクシー:最も割高な移動方法だが短距離移動ならおすすめ
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料金面を除けば、タクシーは非常に手軽に利用できる交通手段です。沖縄は車社会のため、那覇市内でもゆいレールやバスだけで移動するのは少々大変に感じる場面があります。
「全国タクシー」のアプリで配車にも対応しており、中心部や観光地の近辺であればタクシーを簡単に呼び止めることが可能です。ただし、本島北部などのあまり人がいない場所では配車ができない可能性もあります。
料金面に関しては、複数人で移動する際には、他の移動手段よりも割安に利用できる場合がありますが、一人で移動する際にはタクシーの利用はあまりオススメできません。
また、個人タクシーなどはクレジットカードに対応していない場合も多いため、乗車前には現金を用意しておく必要があります。
路線バス:交通網は意外と広く安い
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運行路線一覧 |
ゆいレール旭橋駅にある那覇バスターミナルから、本島の各地にバスで行くことができます。バス乗車券販売所で沖縄本島バスルートマップが配布されているため、初見でも問題なく利用できます。また、本島内のほとんどの路線が乗り放題になる周遊パスも2,500円で販売されているため、車での移動と比べると断然安く観光ができます。
美ら海水族館などの主要な観光スポットはバスの本数も多いため、それほど時間を心配する必要はありませんが、場所によっては本数が少ないため、遠出をする場合には事前に時刻表などを見て計画を立てる必要があります。
自身で計画を立てるのが苦手であれば、観光バスツアーなどを予約するのが良いでしょう。
レンタカー:沖縄旅行の定番!北部・南部のドライブにおすすめ
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レンタカー |
レンタカーは沖縄を観光する際の最もポピュラーな移動手段です。車社会であるため、公共交通機関だけで移動するのには限界があり、那覇市から出て各地に移動する際には一番便利でコストパフォーマンスが良い移動手段とも言えます。
タイムズカーレンタルでは、時期によっても異なりますがセダンタイプで24時間6,000円ほどでレンタル可能で、連日利用する場合は、ガソリン代などを考慮してもカーシェアリングよりもレンタカーの方がお得です。
しかし、レンタカーには自身もしくは同行者が運転免許証を持っていなければ利用することができないという大きなデメリットがあります。また、一人の場合は公共交通機関を利用するよりも割高となってしまうので、行く場所が決まっていてバスの路線がある場合は、そちらを利用したほうが安上がりです。
沖縄ならではと言えますが、オープンカーや高級車の車種を専門に扱うレンタカー会社も多くあります。写真のBMW「わ」ナンバーはちょっぴり残念ですが、沖縄の海沿いをストレス無くドライブするにはこういった車も用意があります。
なお、2日以上借りる場合はホテルや近隣の駐車場も一緒に借りなければならないので、場所によっては1泊1,000円ほどの駐車料も計算しておく必要があります。
免許証があり、なおかつ運転ができるのであればレンタカーが一番オススメですが、運転ができない方は、路線バスを利用するか、自身で自由に行動することを諦め、観光ツアーに参加することをオススメします。
カーシェアリング:那覇市街地を軸に短~中距離の観光におすすめ
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カーシェア |
沖縄本島でのカーシェアリングは、一つの都市に限定して回るなどの近距離移動・短時間利用の利用に向いていますが、長距離移動・長時間利用の場合は料金が割高になりがちです。一日中車で移動をする場合には、レンタカーよりも割高になってしまいます。
しかしモノレールや路線バスの代わりに、那覇市近辺などを回るのにはレンタカーよりもお得かつ便利に利用できる場合があります。日中は公共交通機関を使った観光をし、夜は車でしか行けない場所までカーシェアで向かい、ディナーを楽しむなど、使いようによっては最もお得な移動手段になり得ます。沖縄旅行を2~3度経験したことがある方におすすめの方法です。
カーシェアリングはガソリン代を払う必要がない代わりに、1km単位の距離料金が発生します。タイムズカーシェアやカレコの場合、6時間以内の利用であれば距離料金が発生せず、利用時間分の料金だけが請求されますが、それ以上になると1kmにつき16円の距離料金が発生してしまいます。オリックスカーシェアは、無条件に1km15円の距離料金が発生します。
参考までに、那覇市から名護市までの往復は約140kmですが、この場合の距離料金は、2,240円(16円×140km)になり、ガソリン代を実費で支払うよりも少し割高になる計算です。
個人間カーシェアリング:豊富な車種が魅力!レンタカーの性質も併せ持つ
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個人間カーシェア |
個人間カーシェアリングサービスのAnycaは、沖縄でもサービス展開しています。一般的なコンパクトやセダンだけではなく、オープンカーや外国車など幅広い車種を利用することができます。
車によって料金設定は異なりますが、レンタカーを借りるよりも安く利用できる場合があります。参考までに写真のプジョーのオープンカーも、実際にAnycaで借りることができ、保険料を含めても24時間8,000円程度で利用できました。(2018年7月現在)
しかし、個人間での取引になるため、懸念事項やデメリットも多くあります。
利用時に自動的にかけられる保険は、24時間1,800円(ドライバーが2人以上の場合は2,700円)とレンタカーと比べても比較的高額にも関わらず、車両補償の最高負担額は300万円、免責額は10万円となっています。
免責額が10万円と非常に高くなっているため、キズを付けて15万円の請求がオーナーから来た場合は、10万円を支払うことになってしまいます。さらに、Anycaは基本的に利用者同士の問題には極力干渉しないスタンスをとっているため、サポートも非常に心細いです。
このように、原則個人間での取引となってしまうため、利用する際は非常に気を遣ってしまいます。ビーチで付着した砂が車内に入らないように気をつけたり、汗で車内に悪臭が残らないか心配したり、知らぬ間にキズを付けていないか心配になるので、精神衛生上のことを考えると、まだ保険が充実していてかつ必ず清掃が入るレンタカーの方が安心して利用できます。
またAnycaでは、車によっては200~300km/24時間の走行距離制限が設けられているため、長時間ドライブをする方にとってはやや不便に感じるかもしれません。参考までに、那覇市内から美ら海水族館などがある中北部までの往復で約200kmです。
車が運転できる方はレンタカー、できない方は路線バスがオススメ
沖縄は車社会であり、モノレールも那覇市中心部しか通っていないため、観光には車での移動がほぼ必須です。
また車が運転できる方は、カーシェアリングよりもレンタカーを利用することをオススメします。
レンタカーでは高額になるワゴンタイプなどの車を利用しない限り、レンタカーの方が安く利用できる場合がほとんどで、カーシェアリングは短時間利用を想定されたサービスであるため、サービスによっては3日以上の連泊利用ができない場合もあります。カーシェアリングは、短時間での利用ができるため、夜に少し遠出してディナーを楽しむなどの用途には向いています。
車を運転できない方でも、美ら海水族館などの主要観光地へ通ずるバスは運行しているため、そちらを利用するのも良いでしょう。ただし、時刻表や路線などを事前に調べておく必要があるため、それらが面倒に感じる方は、観光バスツアーなどに参加するのも良いかもしれません。