沖縄北部のドライブ旅行の帰り道、アグー豚を使ったしゃぶしゃぶの名店「ちゃんや~」に行ってきました。
ちゃんや〜は沖縄県本部町、県庁前駅から90kmほど離れた場所にあり、高速道路(沖縄自動車道)を使い車を自分で走らせないと行けません。
ちゃんや~に行く場合は、近隣のホテルを予約するか、那覇市街地にホテルを取っているなら事前にレンタカーを準備し、帰りの運転も考えたプランを練る必要があります。なお、レンタカー社会の沖縄でもカーシェアは普及しているため、そちらを利用するのもよいでしょう。飲食・移動を含め、例えばタイムズカーシェアの「6時間パック」を利用するとうまくまとまります。
タクシーや運転代行を利用すると飲食代以上に料金が跳ね上がってしまうためおすすめできません。
※県庁前駅→ちゃんや〜まで91km(1時間43 分)
私たちの場合は、Anycaという個人間カーシェアを予約し、沖縄北部ドライブの最終地点としてちゃんや〜に向かいました。18時にお店を予約し、20時にお店を出て、那覇市街地のホテルに21時半頃到着という流れでした。
ちゃんや〜の予約方法とアクセス、駐車場
ちゃんや~は完全予約制のお店です。那覇市から離れた場所にありながらも人足の絶えない超人気店なので、当日予約や、予約なしでは入ることがほぼ不可能。外国人も多くみかけたので、海外のガイドブックにも載っているのかもしれません。
そして、ちゃんや~から車で5分ほどの距離に沖縄イチの観光スポット「美ら海水族館」、反対方面では40分ほどの距離に「古宇利島」がありますので、その帰り道にちゃんや~の予約を取ると、無駄な移動なく沖縄旅行を楽しむことができます。
那覇市街地への帰り道も沖縄特有の渋滞は既に緩和されており、オープンカーだと夜風を浴びながら心地よく帰ることができます。
ちゃんや~近辺はホテルや他のお店が一帯の集落のようになっていて、駐車場が全て共有です。15~20台ほどしか駐車できず、日が沈むと明かりがほとんど無くなるため駐車難易度は高め。またここにたどり着くまでの道路がかなり細く、車2台行き交うのもやっと。
駐車や運転に自身がない人はできるだけ早めの時間、まだ日が出ていて明るいうちに車を停めてしまうことをおすすめします。
仮に早く来すぎてしまっても、店のすぐ近くが浜辺になっていて、向かいには夕焼けと伊江島を望むことができて幻想的です。ただ、足を浸かったりするには貝殻などが多く危ない磯浜になっているため注意。
沖縄の自然を感じながら食事を楽しめる
店の周りが沖縄特有の植物に囲まれた民家風の店舗は、古くから残る家屋を改修して作ったとのこと。
屋内・屋外から食事スペースを選ぶことができ、屋内で食事が取りたい場合は予約時にお店から伝えられた時間厳守となりますが、屋外でもよいのあれば予約時間より少し早めでも食事を用意してくれることがあります。
屋内の方が快適に食事が取れそうな気がしますが、屋内と言っても窓全開で屋外との気温差はありません。屋外だとセミやヤモリが入ってきやすいので虫が苦手な方は屋内を選択するのがおすすめです。
海辺で風通しが良いので東京のような蒸し暑さはありません。心地よく過ごすことができるはずです。
ちゃんや〜の注文制度とキャンセル
ちゃんや〜は完全予約制で予約人数に合わせて料理を提供する関係上、当日キャンセルは違約料金が発生します。予約は2名以上からなり、9つのセットのうち一つ以上を注文します。単品のみの予約はできません。
1名の予約もできますが、セット料金一つにつき200円割り増しとなってしまいます。店の雰囲気からして、家族やカップルなど複数の集団ばかりなので、一人でちゃんや〜に行くには少し気劣りしてしまうかもしれません。
ちゃんや~の詳しい情報はこちら→http://www.chanyaa.com/upuya.html
ちゃんや~のセットメニュー。メインディッシュのみ選択式で、それ以外のメニューについてはどのセットも固定となっています。
メインディッシュ以外のセット料理は基本一口サイズの小鉢で提供されます。
セット料理を単品で注文することも可能です。海ぶどうなど数に限りがある料理もありますが、あぐー豚のハンバーグなどセットにはない料理も用意されていて、十分沖縄料理を満喫できます。
メインディッシュ(肉)の追加注文もできます。
やんばる島豚あぐーしゃぶしゃぶセット
9つあるセットメニューから、私たちは「やんばる島豚あぐーしゃぶしゃぶセット」を注文しました(@3800円)。
沖縄で食事をするならやっぱりオリオンビール。オリオンビールは、沖縄の照り付ける暑さの中でもグビグビと飲めるように口当たりを軽くしているのが特徴。あえてキンキンに冷やさないのが沖縄流だそうです(たしかにちょっとぬるかった)。
オリオンビールの他にも泡盛や古酒、ワイン、シャンパンも用意され、好みに合ったおいしいお酒を飲むことができます。
帰りの運転があるからお酒が飲めないという方は、ちゃんや~特製のアセロラジュースがおすすめです。ソフトドリンクの中で一番人気を尋ねたところこちらを勧めてもらいました。
生のアセロラを絞って作られているため、良い意味で果物独特の青臭さが残っています。市販のものよりも酸味や甘みが控え目で飲みやすいのが特徴。大人も子供も楽しめます。
海ぶどうは人数分が一つの皿にまとまって運ばれます。本部町でその日に採れた海ぶどうを提供しているため臭みは一切なく、プチプチとした食感と弾ける磯の香りがたまりません。
そのままで食べても十分おいしい海ぶどうですが、ちゃんや〜特性の青じそドレッシングに浸けて食べるのもおすすめです。青じそドレッシングに浸けると磯の香りは感じづらくなるため、海ぶどうの香りが苦手な人でも食べられます。
ミミガーは全体的に甘めの味付けで、しんなりとした野菜と歯ごたえのある食感。もずく酢に使われているもずくも地元本部町産。ツルンとしたのど越しに酸っぱ過ぎず甘過ぎない酢がマッチした一品です。
メイン前最後の料理はソーミンチャンプルー。ソーメンと人参、玉ねぎ、ツナを油で炒めたシンプルな料理。
丁度よい塩加減で油とソーメンの相性が抜群。個人的には追加注文したくなった小鉢料理です。
前菜を摘まみながらお酒を飲んでいるとメインディッシュが到着。
「やんばる島豚あぐー」とは、沖縄原産のあぐー豚とラードを採るために生まれたDB種という豚を交配させて作られている豚。あぐー豚の持つ肉のうま味と、DB種の持つ脂のうま味が丁度よいバランスで調和している沖縄県内最高ランクの豚肉です。
やんばる島豚あぐーしゃぶしゃぶセットで食べられる豚肉の部位はもも、バラ、ロースの3種類。
ももは赤身と脂身のうま味バランスが1:1で、やんばる島豚あぐーの良さを一番感じ取ることのできる部位、バラは脂身多めで豚肉の甘い脂と柔らかい食感を満喫できる部位、ロースは脂身少な目で大部分を赤身が占めており、ガッツリとした食べ応えと肉のうま味をダイレクトに感じることのできる部位となっています。
付け合わせの野菜は、ちゃんや~の自家農園で無農薬栽培されたもの、沖縄県北で採れたものを使用しているそうです。白菜、人参、豆腐にしめじといったしゃぶしゃぶではメジャーな野菜から、パパイヤ、ゴーヤといった本州のしゃぶしゃぶ店では見ない沖縄原産の野菜が用意されています。
特に注目すべき野菜はパパイヤ。沖縄ではパパイヤはフルーツとしてよりも野菜として食べられるのがメジャーなようで、煮たり炒め物にしたり漬物にしたりと瓜のような食べ方をしているそうです。
パパイヤに含まれる酵素の一つ「パパイン」はたんぱく質を分解してくれる効果があるため、パパイヤを入れた後の出汁でしゃぶしゃぶをすると肉がより柔らかくなると店員さんから教えていただきました。
パパイヤ自体の味もクセがなく、しんなりとしながらも歯ごたえシャキシャキで中々おいしかったです。
あらかたの野菜を食べ終え、念願のやんばる島豚あぐーのもも肉からパクリ。さすが沖縄県内最高級ランクの豚肉。一口目の感想はとってもおいしい!
豚肉の臭みはまったく感じず、上品な脂の甘みと赤身のうま味、パパインの効果もあってか食感はとても柔らかく、肉に赤みが少し残っていても歯切れがいい!
バラ肉は脂身が多いのに何枚食べても胃もたれを起こさず、噛む度に脂の甘みがジュワッと広がります。ロース肉は他の2種に比べて肉本来のうま味が強く絶品。今まで食べてきた豚肉の中で一番おいしいと感じました。
タレはちゃんや〜特性のポン酢とゴマだれ。しゃぶしゃぶをサッパリと食べたい人にはポン酢がおすすめ。ゴマだれは市販のタレに比べてクリーミーで、口に入れてすぐゴマの香りがぶわーっと広がっていく感じ。個人的にしゃぶしゃぶはゴマだれよりもポン酢派だったのですが、ちゃんや~のゴマだれを味わって価値観が変わりました。
締めは肉と野菜から取れた出汁を使った雑炊。この上から紅芋ポリフェノール配合で健康にも優しい沖縄県産「あっちゃんの紅塩」をかけていただきます(※ちゃんや~では白米単品の提供をおこなっていません)。
紅塩はただしょっぱいだけでなく深みのある味で美味。しゃぶしゃぶを食べ終わった後でも箸が進んでいきます。
雑炊の後には日替わりのデザートで口の中をサッパリさせて終了。
遠いけど絶対行きたい!沖縄の食文化と雰囲気が楽しめるちゃんや〜
ちゃんや〜は美ら海水族館から車で5分ほどの場所にあり、那覇市内から90kmほど離れているため車を使ってでないと行けません。しかし車を走らせてでも行く価値があると感じる沖縄料理の名店でした。
店員さんはどなたもとてもあたたかく、一品一品料理の特徴や味わい方を教えてくれました。
ちゃんや~ではしゃぶしゃぶの他にも、やんばる島豚あぐー又は沖縄のブランド黒毛和牛「もとぶ牛」の陶板焼や魚介類のセット、すき焼きや子供向けのハンバーグセットが用意されているため、何度でも来たいと思わせるお店です。
帰りに夕方訪れた浜辺に向かうと、満点の星空と満月、それに照らされる伊江島を見ることができました。
沖縄旅行という非日常を味わうのであれば、レジャーだけでなくグルメにも気を配りたいところです。ちゃんや~はそんな「沖縄旅行中のプチ贅沢」におすすめの店です。
店名 | お食事処ちゃんや〜 |
住所 | 〒905-0207 沖縄県本部町備瀬624 |
予約フォーム | PC:http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P60958843 携帯:http://www.formzu.net/mfgen.ex?ID=P60958843 |
駐車場 | 有り(約15台) |
クレジットカード | 不可(現金のみ) |