東京都東村山市のdカーシェア(オリックスカーシェア)のステーションは、マンション駐車場の敷地内にあり、2台利用できます。私の場合、最寄りのタイムズカーシェアのステーションよりも車両が1台多いので、貸出中のときや、長時間利用したいときに利用しています。
今回は、dカーシェアを経由して、オリックスカーシェアのトヨタ「プリウス(30系)」を借りてみました。
dカーシェアとオリックスカーシェアの違い
「dカーシェアなのにオリックス?」と疑問に感じたかもしれませんが、ドコモのdカーシェアはオリックスカーシェア、カレコ、カリテコの車両が利用できるようになっています。
また、利用料金のシステムや予約に使うアプリ、会員証のシステムなどが本家のサービスとは一部異なります。
dカーシェア | オリックスカーシェア(個人Aプラン) | |
初期費用 | 無料 | ICカード発行手数料:1,000円 |
月会費 | 無料 | 980円 |
アプリ | dカーシェアアプリ | カーシェアマップ for オリックスカーシェア |
会員証 | ・FeliCa搭載おサイフケータイ ・交通系ICなど |
・専用ICカード会員証 |
支払い方法 | ・ドコモ払い ・クレジットカード(Visa、Master、AMEX) |
・クレジットカード(Visa、Master、JCB、AMEX) |
利用料金 | 15分/220~320円 6時間/4,200円 (オリックスカーシェア車両の場合) |
15分/200円~300円+距離料金(1km/15円) 6時間/3,500円~4,000円+距離料金(1km/15円) |
利用料金は少し割高になりますが、dカーシェアは月額料金がかからず、距離料金も6時間までなら発生しないというメリットがあります。
また、万が一のトラブルで車両が使用不能になった際に請求されるNOC(休業補償、ノンオペレーションチャージ)は、dカーシェアでは支払い免除がされますが、オリックスカーシェアには免除する保険が備わっていないため、安心して利用できるメリットがあります(例外があるのでご注意ください)。
また、すでにオリックスカーシェア会員の方は、dカーシェアに登録することができません。その逆も同じです。
オリックスカーシェア以外にもカレコ、カリテコの車両を利用することも可能ですが、利用料金設定が異なり、いずれもオリックスよりも割高に設定されています。
dカーシェアでトヨタ・プリウスを借りてみました
dカーシェアアプリからの予約
使う車両の予約は、スマホアプリから簡単にできます。
まずは、アプリのトップベージ上部にある「今すぐ乗れる近くのクルマ検索」をタップします。
次に、画面上部にある利用開始と利用終了で利用予定時間を選択し、利用可能なオリックスカーシェアのステーション、レンタカーショップ、マイカーシェアの車両が表示されるので、オリックスカーシェアのステーションをタップします。
車両の詳細、料金、利用可能時間帯が表示されます。この画面で利用時間を変更することも可能です。確認したら次へをタップします。
初めての利用の場合は貸渡約款の確認画面が表示されるので、同意をしたら「同意する」にチェックを入れ、進めます。
利用ルールや、予約、マナーに関する重要事項が表示されるので、必ず読んでからチェックを入れてください。これも初回利用の場合のみに表示されます。
FeliCa(おサイフケータイ)に対応したAndroidスマートフォンをお使いの方は、「スマートフォンでの鍵登録について」というダイアログが表示されます。
スマートフォンをかざすだけで利用できるようになるので、「はい」をタップしましょう。今回は、auのGalaxy S9+(SCV39)で試したので、ドコモ以外の端末でも利用できるはずです。
日本版iPhone7/iPhone8/iPhone X/日本版Apple Watch 2/Apple Watch 3もおサイフケータイが利用できますが、iPhoneの場合は交通系ICカード同様に、初回利用時に電話をして登録する必要があります。こちらの方法については後述します。
二回目利用以降は、支払い方法選択画面に飛びます。ここでdポイントの支払いを選ぶことも可能です。
「次へ」をタップすると、予約の最終確認画面へと移ります。内容が正しければ、「予約する」をタップし、「はい」をタップすることで予約が完了します。
予約が完了すると、予約ID番号が表示されます。
予約の確認は、下部のメニューにある「マイガレージ」から「利用履歴」に行くと予約中、過去に借りた車両などが表示されます。
予約の変更やキャンセルも、ここから行うことができます。
dカーシェアの貸出手続き
予約をしていたオリックスカーシェア 東村山駅東口ステーションに着きました。
プリウスの隣の空いたスペースもオリックスカーシェアの駐車場ですが、本来であれば他の車も入らないようにオリックスカーシェアのスタンド(プリウス横)を駐車スペースの真ん中に置く必要があります。
オリックスカーシェアの車両にはこのようなステッカーが車両の後ろ側に貼られています。タイムズカーシェアに比べて目立ちにくい、かつそれほどダサくないステッカーなのは好感が持てます。
貸出手続きは簡単で、ここに「2回」カードをかざすだけです。
タイムズカーシェアの場合は1度かざすだけで解錠されますが、dカーシェア(オリックスカーシェア)の場合は、1度目かざすと貸出車両のハザードランプが点灯し、2回目かざすと、貸出開始・解錠されます。
また、カレコ、カリテコ車両もオリックスカーシェア車両とほとんど同じような方法になりますが、2社の場合は1度かざすだけで解錠される違いがあります。
dカーシェアの場合は、IC会員証ではなく、アプリで登録した自身の携帯電話や、登録済みの交通系ICカードなどをかざすことで解錠できます。対応機種でも上手くいかなかった場合は、dカーシェアアプリの「マイページ」→「アプリについて」→「スマートフォンでの鍵登録」から登録できるので、試してみてください。
dカーシェアのICカード会員証の初回登録(オリックスカーシェア車両の場合)
iPhone・非対応機種を利用の場合は、リーダーに書いてあるとおり、【0120-337-360】に電話をし、初回登録をする必要があります。
Suica, PASMO, ICOCAのような交通系ICなどのFeliCa規格のカード、もしくはSuicaなどを登録したiPhone 7(国内版), iPhone 8, iPhone Xシリーズ, Apple Watch 2(国内版), Apple Watch 3以降のいずれかを必ず用意してください。
コールセンターの案内にしたがって、お持ちの交通系ICなどをかざしてください。登録が完了すると、会員証として登録されるので、次回以降は上記の携帯電話と同様にかざすだけで解錠できます。
運転開始前にすること
会員証をかざし、解錠したあとは、グローブボックス内にある鍵を左に回し、車の鍵を取り出します。タイムズカーシェアの一部車両も同じ方法です。
ボタンを押してエンジンがかけられるスマートキーでも、これを取り出さなければエンジンがかからない仕組みになっているようです。
プリウスのように、一般的な車と異なるセレクトバーを採用している車もあるので、出発前にどのような仕組みになっているか確認しておきましょう。ちなみにプリウスの場合は、バーのポジションが自動で初期状態に戻るようになっており、左→上に動かし「R」にしたあとに「D」にするには、バーを下に移動するのではなく、右→下に移動する必要があります。停車するときはセレクトバー右上にある「P」ボタンを押すことでパーキングになります。
サービスの使い方、車種ごとの取扱いについては、備え付けの「車内マニュアル」に書かれているので運転前に必ず目を通しておきましょう。
タイムズカーシェア同様に、駐車していた場所にオリックスカーシェアのスタンドを置いて出発します。
車両にゴミが残っていた場合
「解錠をして点検もしたのでいざ出発!」と思いきや、なんと、飲みかけのペットボトルや食べかけのハンバーガーが車内に残っていました。
今までこのようなゴミが残っていたことはなかったので、この場合はどのように対処したらいいのか少し悩みましたが。とりあえずオリックスカーシェアのコールセンターに電話をすることにしました。車両の管理はオリックスカーシェアが行っているので、問い合わせ先はdカーシェアではなくオリックスカーシェアになります。
電話で問い合わせた結果、
- 代わりにゴミを捨ててもらうようお願いをされた
- 不快な場合は、他の車両に代替することも可能
- 利用終了後、すぐに清掃に入る旨を伝えられた
- 次回以降もこのようなことがあった場合も連絡していただきたいと言われた
このようになりました。
ちょっと気味が悪かったので、他の車両に代替も考えましたが、ちょうど他の車両は貸出中だったので、諦めてゴミを捨てて乗ることにしました。
ちなみにオリックスカーシェアでは、ゴミを放置したまま返却すると即退会(入会契約の解除)させられるので、ルールを守って利用しましょう。そして、ゴミがあっても連絡を怠ってしまうと、冤罪をなすりつけられる可能性もあるので、面倒でも報告した方が良いです。
利用時間を延長する方法
思っていた以上に時間が経ってしまい、返却が間に合わなそうになった場合は、延長をすることが可能です。
次の予約まで30分以上空いている場合は、このようにナビ上で延長手続きをすることも可能です。なお、カレコ車両の場合はナビからの延長ができませんので、アプリから申請をする必要があります。
もちろん、アプリからも延長が可能です。前述の通り、「マイガレージ」→「利用履歴」で利用中の車両を選択することで延長手続きが行えます。
ステーションに返却する方法(オリックスカーシェア車両の場合)
無事に利用を終えてステーションに着いたら、置いてあったスタンドをどかし、元の場所に駐車をします。
エンジンを停め、グローブボックス内に鍵を戻し、鍵を右に回します。
利用した時間、走行距離、燃料消費量などの利用実績がナビ上に表示されます。
忘れ物がないか確認したあと、車を出て再びリーダーに携帯電話(会員証)をかざして施錠が確認されたら返却完了です。
万が一、忘れ物をした場合は、5分以内にもう一度かざすことで解錠できます。忘れ物の回収が終わったら再びかざして施錠します。
窓が開いていることに気づいた場合は、グローブボックス内にある鍵を左に回してからエンジンを動かし、窓を閉めてください。
まとめ:dカーシェアはライトユーザーにオススメ!
- 月会費無料でオリックスカーシェアに比べて短時間利用がお得
- dカーシェア登録前に自宅近辺のオリックスカーシェアのステーションを必ず確認する
- 利用にはおサイフケータイ、もしくは交通系ICカードなどが必須
- アプリの予約は非常に簡単
- 追加運転者もdカーシェア、もしくは提供事業者の会員でなければならない(要申請)
- 貸出・返却はかざすだけ
- 車両になにか問題があったら必ず電話
- 利用中の延長はアプリ、もしくは車両のナビから
- 返却後に忘れ物に気づいたら5分以内にカードをかざして解錠
dカーシェアは、オリックスカーシェアの車両を利用した場合、数ヶ月に1回程度使う方や、短時間利用が多い方にはオトクな料金設定になっています。またNOC(休業補償、ノンオペレーションチャージ)を支払う必要がない保険が独自に加わっている点、携帯電話や普段使っているICカードを会員証にすることができ、手持ちのカードが増えない点は、本家オリックスカーシェアより優れているポイントです。
今回はゴミが残っていたというトラブルがありましたが、カスタマーセンターに我々利用者が逐一報告していくことで、利用マナーが向上していきます。ユーザー同士で車両をシェアリングをしている意識を持ちながら利用することが大切です。
dカーシェアは、対応ステーションが少ないのが難点ですが、月会費が無料で利用できるので近隣にステーションがある方は登録しても損はないでしょう。