青森県内は車社会で、公共交通機関があまり発達していません。青森をフルで満喫するにはレンタカーなどを借りて車で移動するのがベストです。しかし、場所によっては電車や新幹線などの移動手段も活用することで、車での移動よりも効率的に移動することができます。もちろん、運転免許を持っていない方も、1~2泊程度であれば、車以外の移動手段を上手いこと利用して青森を満喫できるはずです。
青森県内におけるそれぞれの移動手段の特徴、それらの移動手段がどのような方に向いているかをまとめていきます。
レンタカー:青森を満喫するなら最もおすすめ
メリット |
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デメリット |
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料金 | タイムズカーレンタルの場合(ガソリン代実費)
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現状、青森県内を移動する上で最もオススメの移動手段はレンタカーです。青森県内は基本的に車社会であることから、バスや電車などの公共交通機関の需要が少なく、運行本数もそれほど多くありません。
日帰りもしくは1泊2日程度であれば、公共交通機関だけでも主要な場所を回ることは可能ですが、より青森を満喫するには車での移動がベストです。ほとんどの場合、どこの観光スポットでも無料の駐車場が設けられており、有料駐車場の料金は比較的安く設定されています。
レンタカーは青森駅や弘前駅などの中心部だけではなく、新青森駅や七戸十和田駅などの新幹線駅前にも店舗が設けられているため、新幹線を降りてすぐに借りることも可能です。青森県内を数日かけて回りたい方にはオススメです。
ただし、前述の通り、電車・新幹線などを併用することでより効率的に観光できる場合もあります。弘前・青森・八戸の中心部をメインに回りたい方にはあまりオススメしません。
レンタカーがおすすめの方
- 宿泊地を転々とし、数日かけて青森県内各地を回りたい方
- 運転免許を持っている方
- 公共交通機関が通っていない場所に行きたい方
ちなみに、「Anyca」という個人間カーシェアを利用すると、1日単位で車をレンタルすることができます。後述する「カーシェアリング」とは性質が異なり、どちらかというとレンタカー寄りのサービスです。Anycaの場合、「わ」ナンバーではない、高級車に乗れる、安い、といったメリットもあるため、一考の価値はあるでしょう。
カーシェアリング:6時間以内の利用ならレンタカーよりお得
メリット |
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デメリット |
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料金 | タイムズカーシェアの場合
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2018年8月現在、青森県内で利用できるカーシェアリングサービスはタイムズカーシェアしかありません。青森県内の車の所有率は高く、観光客はレンタカーを利用することが多いため、カーシェアリングはそれほど普及していないようです。
ステーションの数は、青森市内が駅前を含む中心部に3ヵ所(計9台)、弘前市内は弘前駅前に1ヵ所(計2台)、五所川原市内は五所川原駅前に1ヵ所(計2台)、八戸市内は八戸駅前を含む中心部に3ヵ所(計7台)です。
長時間利用はレンタカーに比べると割高であるため、カーシェアリングを利用することが効果的なシーンはあまり多くありませんが、6時間以内の利用であればカーシェアリング一択です。
たとえば、青森市中心部から酸ヶ湯温泉や八甲田温泉のような郊外の温泉まで行く場合は、6時間以内の利用でも十分に足りますし、バスなどと違って自分のペースで移動することができる利点もあります。
青森市内にホテルを取り、日帰りで八戸まで新幹線で移動し、八戸市中心部を徒歩やバスで移動した後、車でしか行けないスポットまでカーシェアリングを利用する方法もオススメです。公共交通機関での移動を中心にしながら、少しだけ車を利用したいという方にオススメです。
カーシェアリングがおすすめの方
- タイムズカーシェア会員
- 公共交通機関での観光を中心にし、少しだけ車を使いたい方
- ステーションの近隣に宿泊している方
- 6時間以内の利用をしたい方
- 中心部から少し離れた場所に行きたい方
電車:節約旅行、青森を肌で感じたい方におすすめ
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デメリット |
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料金 |
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電車は他の市町村に行く際に便利ですが、路線自体が多くないため、目的駅に到着してから他の交通手段も合わせて利用しなければ、十分に観光できません。また、本数も「多くて」30分に1本であるため、計画的に旅程を組む必要があります。
青森県内を走る電車には以下のような路線があります。
鉄道会社 | 路線 |
JR東日本 | 奥羽本線(青森駅~弘前駅~秋田・大館方面) 五能線(川部駅~五所川原駅~秋田・能代方面) 津軽線(三厩駅~青森駅) 八戸線(八戸駅~岩手・久慈方面) 大湊線(野辺地駅~大湊駅) |
弘南鉄道 | 大鰐線(中央弘前駅~大鰐駅) 弘南線(弘前駅~黒石駅) |
青い森鉄道 | 青い森鉄道線(青森駅~八戸駅) |
津軽鉄道 | 津軽鉄道線(津軽五所川原駅~津軽中里駅) |
新幹線開通区間の特急電車は既に廃止してしまいましたが、奥羽本線を走る特急「つがる」や、五能線・奥羽本線を走る臨時快速列車「リゾートしらかみ」があります。
青森市に連泊して、その内の1日を他の地域への観光に充てたい方には電車での移動は有効であると言えます。たとえば、青森駅から弘前駅まで電車で行き、弘前市の中心部を徒歩やバスで回った後、カーシェアリングを利用して岩木山神社などの車でしか行けない場所に行く、ということもできるでしょう。
一方で、青森・八戸間の移動に電車を利用することは、所要時間が長くかかりすぎるため、あまりオススメできません。後述する新幹線での移動をオススメします。
電車移動がおすすめの方
- 安く移動したい方
- 運転免許を持っていない方
- 計画的に旅程を組める方
新幹線:青森県内だけでなく北海道・函館へ日帰り移動も可能
メリット |
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デメリット |
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料金 |
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青森県内にある新幹線駅は4つあります。
路線名 | 駅名 |
東北新幹線 | 八戸駅・七戸十和田駅・新青森駅 |
北海道新幹線 | (新青森駅)・奥津軽いまべつ駅 |
各新幹線駅の前には、レンタカーショップがあるため、新幹線で移動、そこからレンタカーで移動ということも可能です。新幹線駅前に設けられているカーシェアリングのステーションは、八戸駅しかないため、それ以外の駅を利用する方は、事前にレンタカーを予約しておきましょう。新青森駅にはステーションがありませんが、在来線で一駅隣の青森駅前にはあります。
青森市から八戸市への移動については、在来線の「青い森鉄道」を利用するよりも新幹線を利用することをオススメします。青森駅から八戸駅まで青い森鉄道を利用した場合、運賃は2,280円、所要時間は約1時間半もかかりますが、新青森駅から新幹線を利用した場合の運賃は3,330円、30分未満で到着します。運賃も1,000円程度しか変わらないため、在来線を利用するよりも時間をより有効的に使うことができます。
また、青森県内だけではなく、北海道・函館へ日帰りで移動することも可能です。新青森駅からわずか1時間ほどで新函館北斗駅に到着するため、旅程に余裕がある方は、函館への日帰り旅行も検討してみてはいかがでしょうか。
新幹線がおすすめの方
- 日帰りで青森⇔八戸間などを移動したい方
- お金よりも時間を優先して移動したい方
青森県内の駐車場事情
青森県内の駐車場事情については大きく心配する必要はありません。
郊外の観光地には無料の駐車場が設けられており、逆にコインパーキングのような有料駐車場はあまり多くありません。小さな飲食店でもほぼ必ず無料の駐車場が設けられています。
駅付近などの中心部にはコインパーキングが設けられていますが、最大料金はそれほど高くなく、青森駅付近の最大料金は600~800円程度。ただし、場所によっては最大料金の設定がない場所もあり、2018年8月の青森ねぶた祭りでは、1時間5,000円のコインパーキングが設けられていたケースもあるため、料金設定を事前に確認の上、駐車してください。
青森県内の移動方法まとめ
- 青森県内の移動は車がベスト
- 新幹線・電車などの移動手段も合わせることで効率的に移動ができる
- レンタカーでの移動が一番理想的
- カーシェアリングはタイムズカーシェアしかなくステーションも少ない
- 電車は本数が非常に少ない
- 公共交通機関の場合、他の移動手段とも組み合わせるのが良い
- 青森県内の駐車場はわりとどこにでもある
個人旅行の場合は、レンタカーやカーシェアリングなどの車での移動がベストですが、他市町村への移動は新幹線や電車などでも可能であるため、運転ができない方でもそれなりに青森を満喫することができます。移動のすべてを車に頼るのではなく、新幹線などを活用し、駅からレンタカー・カーシェアリングを借りて移動することで、より効率的に移動できる場合があります。
公共交通機関の本数はそれほど多くないので、旅程をより綿密に組む必要がありますが、運転による体力的負担も少なくなるメリットもあるため、旅程を組む際の選択肢の一つとしてオススメします。