多くのカーシェアリングサービスは、「カレコ」を除いて、免許取得後1年以内の方でも登録が可能です。
カーシェア | 登録資格 | 即日登録 |
タイムズカーシェア | 運転免許取得者 | 一部可 |
オリックスカーシェア | 運転免許取得者 | 不可 |
カレコ | 運転免許取得から1年以上経過した方 | 可 |
運転の「技術力」「経験」については問われないため、ペーパードライバーでもカーシェアリングを利用することができます。20歳未満も登録できますが、親権者の同意書が必要です。登録には、運転免許証、クレジットカードがあればOK。タイムズカーシェアについては書類やWEB登録の準備ができていれば即日登録も可能です。
任意保険相当のものもすべてサービスに含まれており、万が一のことがあっても安心。カーシェアはレンタカー以上に補償が充実しているため、ペーパードライバーや免許取得から間もない学生にとって非常に有用性が高いサービスなのです。
カーシェアに初心者マークは備えてあるの?
カーシェア | 初心者マーク | 高齢運転者マーク |
タイムズカーシェア | あり | なし |
オリックスカーシェア | なし | なし |
カレコ | あり | なし |
タイムズカーシェアは、車両後部に初心者マークが置かれていますが、オリックスカーシェア(dカーシェア)は、用意されていないため自身で用意する必要があります。100円ショップでも売られているので、利用前に用意しておきましょう。
また、カレコも免許取得後1年以上経過していなければ登録できませんが、ペーパードライバー向けに初心者マークが標準装備されています。
なお、高齢運転者マークはいずれのサービスも標準装備がされていないため、自身で用意する必要があります。
カーシェアリング各社の補償の比較
カーシェアリングのすべての車両には、対人・対物・車両の補償がついています。これはカーシェアリングを利用する上で大きなメリットです。
上記の4社はいずれも免責額0円に設定されており、万が一事故があった際も、それらを支払う必要はありません。ほとんどのカーシェアリングサービスは、免責額0円になっていますが、アースカーのように、車両補償の免責額が5~30万円で設定されているケースもあるのでご注意ください。
また、それらの免責額が0円であっても、カーシェアリングサービスが提供するロードサービスを利用した際の料金や、事故やトラブルで車両が利用できなくなった際に発生するNOC(休業補償、ノン・オペレーション・チャージ)は必ず発生してしまいます。NOCの料金は一般的に2~5万円で設定されています。
これらの金額を免除してくれる補償サービスが付帯しているかどうか、もしくはオプション補償で加入することができるかが大事なポイントです。
結論から言うと、補償内容についてはdカーシェアが一番充実している(ペーパードライバーが最も安心して利用できる)と言えます。追加料金なしで、NOCの免除だけではなく各種ロードサービスの費用を免除してくれる点は非常にありがたく、不正利用や故意な事故などでなければ、万が一のことが起こっても多額の請求が来ることはほとんどありません。
次点でタイムズカーシェアとカレコです。追加料金を支払うことでロードサービス、NOCの補償が受けられます。もちろんこれは利用前に加入手続きが必要です(予約時に加入の有無を選択します)。1利用につき約300円と、レンタカーの保険代と比べても大変オトクなので、運転に心配な方は、「TCPが安心補償サービス」もしくは「トラブルあんしんサポート」に加入して利用をしましょう。
そして、オリックスカーシェアは、無料でロードサービスが一部受けられるというメリットがありますが、それ以外の補償は用意されておらず、万が一事故などを起こして車両が使えなくなってしまった場合は、NOCを払う必要があります。
不安な方は個人でJAFに登録
タイムズカーシェアとカレコのように、補償オプションに加入しなければ無料のロードサービスが付帯しないサービスもあるため、不安な方はロードサービスを行っているJAFに登録することをおすすめします。カーシェアリングの車両や他人の車でも利用することが可能で、年会費を払えば充実したロードサービスがほとんど無料で受けられます。
なおこの写真は、シェアQスタッフが実際に事故をもらってしまったときの写真。当然ですが、事故は「起こす」側になる事例だけではありません。
参考:JAF
うっかり車をこすった・ぶつけた場合は?
免許取得間もない初心者やペーパードライバーに最も多いのが、自分でうっかり壁などにこすってしまい車体に傷がついてしまう「自損事故」です。
その場合は、各社が用意している24時間の利用者向けカスタマーセンターに連絡を入れることが大事です。警察に事故証明をもらうように案内されるはずなので、オペレーターの指示に従い行動してください。また、事故証明をもらう際は、事故が発生した現地でしか発行することができないので、キズが付いたと分かった時点ですぐに連絡してください。
事故証明を受け取ることで、車両補償が適用され、修理費を支払う必要がなくなる可能性があります。
Yahoo!知恵袋では「カーシェアをこすった場合はそのまま返してもバレませんか?」という質問が多く見受けられますが、バレる可能性が高いので正直に連絡を入れましょう。他の利用者にも迷惑ですし、このような卑怯なことを色々な人がやってしまうと、補償の改定など、サービスの改悪につながりかねません。
また、カーシェアの車にはさまざまなセンサーが搭載されており、記録されたすべてのデータが、カーシェアリングサービスに送信されています。タバコの臭いを感知したり、少しの衝撃なども感知されるようになっています。
そのため不正を働いても、送信されたログを遡れば、簡単に犯人を特定することができます。
なお、それらの事実をカーシェアリングサービスが把握した場合は、基本的に強制退会させられます。修理費実費も請求されるでしょう。
何度も事故を起こしてしまった場合は?
レンタカーに比べて補償が安価で充実している代わりに、何度も事故やトラブルを起こしてしまうと、会員資格の剥奪や、修理代金の実費が請求されてしまう場合があります。
タイムズカーシェアの場合は、一度事故を起こしてしまった後、2年以内に再び事故を起こしてしまうと、会員資格の停止または取り消しと、車両修理費の実費が請求されてしまいます。これは、TCP安心補償サービスに加入していても変わりません。
オリックスカーシェアは、特に期間は設けられていませんが、利用者に過失がない場合や、被害事故を除き、重度の事故を2回起こしてしまうと、契約解除になってしまいます。
dカーシェアについては、サイト上にはまだ記載されていませんが、利用している車両は同じであることから、オリックスカーシェアと同様の対応になると考えられます。
そしてカレコも、1回目の事故から2年以内に事故を起こした場合は、車両補償の免責額が5万~10万円に上がります。「トラブルあんしんサポート」に加入しても同じです。
カーシェアリングはペーパードライバーでも安心して利用できる
- カレコを除き、免許取得直後でも登録可能
- 運転の技量は問われないのでペーパーでも登録可能
- 初心者マークが標準装備されているのはタイムズカーシェアとカレコ
- 初心者マークは100円ショップなどでも購入可能
- 各社とも免責額0円の保険だが、NOCなど支払う必要がある
- オプション補償などでNOCやロードサービス費用が免除される
- 何度も事故を起こしたら実費請求、会員資格剥奪などのペナルティ
ペーパードライバーや免許取りたての初心者でも、カーシェアリングを利用することができます。レンタカーの場合は、免許取得後1年以内は借りることができない、オプション補償に加入できないなど、さまざまな制約がありますが、カーシェアリングの場合は、カレコの入会制限を除き、利用年数などは問われません。
しかし、2回目以降の事故のペナルティは非常に大きいものになってしまうので、利用には十分に気をつける必要があります。
無茶な運転をせず、安全運転に気をつけていれば、事故に遭うリスクは限りなく少なくすることができます。運転に慣れていない方も、安全運転に気をつけながらも、勇気を出して運転に挑戦してみてください。きっと、運転できるようになって良かったと思える、カーシェアリングライフが待っているはずです。