これは、私の近所「タイムズ所沢有楽町ステーション」にあるマツダ・デミオ。明らかに事故や運転中のものではなく、第三者によるイタズラによって付けられたものだと分かりますが、いつ・どこで・誰が付けたものかは分かりません。仮にこの車体の傷を確認せずにスタートしてしまうと、冤罪が被せられ、会員資格の剥奪、さらには修理費の請求が課せられる可能性があります。
カーシェアリングの特性上、仕方がない、残念なポイントとして、前の人の利用が終了する度に車内の清掃や車両の状態のチェックがされないことが挙げられます。この傷も、ずっと前からあるものかもしれませんし、前日の夜中にいたずらで付けられたものかもしれません。
定期的な清掃や点検は行っていますが、カーシェアリングは利用者による原状復帰が前提のサービスであるため、中にはそれを守らないユーザーがいたり、必ずしもカーシェアリングユーザーではない第三者が付けた傷であることもあります。
こうした車の傷や汚れが確認できた場合は、利用開始前に必ずサポートセンターに連絡しましょう。
カーシェア | 問い合わせ先 |
タイムズカーシェア | 会員向け24時間窓口:0120-24-5037 |
オリックスカーシェア | 事故トラブル専用窓口:0120-094-024 |
サービス問い合わせ窓口:03-5958-3012 | |
dカーシェア | dカーシェアサポートセンター:0120-337-360 |
各カーシェア事業者問い合わせ:042-679-7228 | |
カレコ | 会員向け24時間窓口:0120-292-105 |
カーシェアの車両に傷・汚れが付いていたら利用開始前に連絡
万が一、利用しようとしている車両に傷が付いていたり、車内が不潔、タバコの残り香、吸い殻が合った場合も連絡しましょう。「運転開始前」にカスタマーセンターへ連絡してください。「傷があったけど利用に支障はないから別にいいや」と放置したり、返却前、返却終了後に連絡をしてしまうと、あなたが車に損害を与えた当事者だと誤解されかねません。
カーシェアリングサービスへの緊急連絡先は車内のマニュアルにも記載されています。
実際に、筆者が利用する予定だった車に飲みかけのペットボトルやゴミが放置されていたときにカスタマーセンターに電話をしてみましたが、不快であれば他の車両への変更、予約のキャンセルが可能であることが伝えられました。しかし、今回は同ステーションの他車両が利用中、近隣ステーションが遠かったため、仕方なく自分でゴミを捨てました。
このようなゴミの放置でも電話をしていいものなのか、少し躊躇してしまいがちですが、「車両に関する問題は積極的に報告してほしい」とのことでした。カーシェアリングの利用マナーの向上にもつながるため、気になる点があったらすぐに連絡しましょう。また、ゴミの放置などをしてしまうと、会員資格剥奪や清掃費の実費請求などの重いペナルティが課される場合があるので、ルールとマナーは守ってご利用ください。
万が一自身が車両に傷を付けたり、汚れをつけてしまった場合
こちらは、オリックスカーシェアの車両にマクドナルドのゴミが捨ててあったときの写真です。このような、「ついうっかり」ゴミを置き忘れてしまった場合も、また自分自身が車に傷を付けてしまったり、自分ではどうしようもできない汚れを車内に付着させてしまった場合も含めて、正直に・できるだけ早い時点で連絡をしましょう。
事故を起こしてしまった場合の手続き・連絡
人身傷害ではなく、車に傷を付けてしまった場合は、まずは利用しているカーシェアリングサービスのカスタマーセンターに電話をし、案内に従って対処してください。大抵の場合、事故証明をもらうよう、管轄の警察署に連絡を入れるように指示をされるはずです。
故意ではない自損事故を起こしてしまった場合は、管轄の警察署に届け出をすることで、保険に付帯している車両保険が適用され、修理代実費が免除される場合もあります。実際に自損事故を起こしてしまった場所の管轄署での届け出が必要であるため、少しこすってしまった際でも、すぐに警察に連絡を入れる必要があります。他の管轄書で連絡を入れても対応してくれません。
届け出をする際は110番に電話をするか、最寄りの交番へ行き、「自損事故を起こしたため事故証明がほしい」ということを伝えれば大丈夫です。
状態によってはカーシェアリングサービスからNOC(休業補償)が請求されるケースもありますが、一部のカーシェアリングサービスで提供されている数百円のオプション補償に加入することで支払いが免除される場合もあるので、心配な方はオプション補償に入っておくのが良いでしょう。
取り切れない汚れを付けてしまった場合
車内で嘔吐をしてしまった、飲み物をこぼしてしまった場合など、自分の掃除ではどうにもならない汚れが付着してしまったときも、正直にカスタマーセンターへ電話をしましょう。この場合は、NOCと修理費実費が請求されてしまいますが、万が一そのまま放置していた場合は、会員資格剥奪もあり得ますし、他の利用者にも迷惑がかかってしまうので、そのまま逃げることはやめてください。
また、カーシェアリングサービスは、保険が充実している一方で、2回目の事故等には非常に厳しく対応しています。
たとえばタイムズカーシェアの場合は、事故発生日から2年以内に新たな事故を起こしてしまった場合は、車両修理費の請求がされるだけではなく会員資格が取り消される可能性があります。一見、すごく厳しい対応にも見えますが、安全運転をしっかり心がければ2年間に2回も事故を起こすようなことはしないはずなので、くれぐれも安全運転で、マナーやルールを守ってご利用ください。
カーシェアの傷や汚れは必ずバレる!できるだけ早く・正直に連絡
車両に傷や汚れなどの不備があった際は、面倒でも必ずカーシェアリングサービスのカスタマーセンターに連絡を入れてください。「このぐらい気にしないからいいや」と思っても、その次の利用者も同じように思うとは限りませんし、クレームを入れられてしまったら真っ先に前の利用者が疑われてしまいます。
逆に自身が車に損害を与えてしまった場合も、「レンタカーと違ってバレないから大丈夫だろう」などと考えずに、正直にカスタマーセンターに連絡を入れるべきです。後々のペナルティも軽減されますし、ブラックリストに載って退会という事態も免れます。
レンタカーのように返却ごとに清掃が入るシステムではなく、他の利用者と共同で車を利用するということを念頭に置いて利用する必要があります。しっかりルールとマナーを守り、車両に不快な点があったら積極的に報告をしていきましょう。