沖縄でのドライブは、景色がとても綺麗で、ドライブをするだけでもとても素敵な体験ができます。「この海を眺めながらオープンカーで運転したらどれだけ気持ち良いだろう…」そう感じたことは誰しもあるでしょう。ただ、
- 沖縄でオープンカーや高級車ってそもそも借りられるの?
- レンタルできても料金が高そう…
- オープンカーの「わ」「れ」ナンバーってダサくない?
そんな印象を抱く人も少なくないと思いますが、実は低価格で素敵な車、「わ」「れ」ナンバーではない車を借りる方法があります。
実際にシェアQスタッフで沖縄本島を旅行をした際に、計3台のオープンカーを借りて沖縄ドライブを満喫しました。本記事では、沖縄本島でオープンカーを借りられるサービスの特徴、そして実際にオープンカーを借りて運転してみた感想などをまとめていきます。
沖縄本島でオープンカーを借りられるサービス
沖縄でオープンカーを始めとする高級車を借りることができるサービスは大きく二つあります。
メリット | デメリット | |
レンタカー | ・安心の補償 ・車体が清潔で安全 |
・料金が高い ・「わ」又は「れ」ナンバー |
個人間カーシェア | ・料金が安い ・車両のラインナップが無限大 ・「わ」又は「れ」ナンバーではない |
・補償面における不安 ・車体の整備、清掃状況の不安 ・個人間のやり取りにおける不安 |
以下で詳しく解説していきます。
レンタカーでオープンカーを借りる
沖縄本島では、「GCL(グッドカーライフ)」「エクセルレンタカー」や「セレブレンタカー」などが、高級外国車を含むオープンカーの貸出を行っています。全国的に見るとオープンカーを借りられるレンタカーショップはあまり多くありませんが、沖縄では観光客向けにそのような車種をそろえている業者がいくつもあるようです。
また、大手のタイムズカーレンタルなども、マツダ ロードスターを貸し出している店舗があります。
オープンカーの気になる料金、GCLではマツダのロードスターを1日9,180円から貸出していると謳っていましたが、9月3日に1泊の料金で見積もりをしてみたところ、免責補償の保険も込みで20,520円となりました。タイムズカーレンタルも、ロードスターの貸出は行っていますが、24時間で22,000円とほとんど同額です。
マツダのロードスターも欧州のオープンカーに並ぶ良い車ではありますが、さらにハイクラスのオープンカーになるとより高額になってしまいます。
レンタカーで車を借りるメリットは、安心できる充実した補償やサポートが受けられること、サービスによっては空港や那覇市内まで送迎してくれること、そして、終了後に必ず掃除が入るため、個人間カーシェアよりもそれほど気を遣う必要がないことが挙げられます。
レンタカーの補償は手厚いものが多く、普段運転をしない初心者にも安心して利用出来るように設計されています。万が一、自損で車をこすらせてしまった場合でも、管轄の警察署に事故証明をもらえば、料金を支払う必要がない補償プランもあります。運転にそれほど自身がない方や、安心して運転したい方にはレンタカーの方がオススメです。
逆に、個人間カーシェアと比べて料金が割高である点、「わ」又は「れ」ナンバーになってしまう点はデメリットと言えます。
個人間カーシェア(Anyca)でオープンカーを借りる
個人間カーシェアのAnycaでは、個人の持っているさまざまな車を借りることができます。車種は国産コンパクトカーから高級車まで幅広く、沖縄本島でもオープンカーがいくつも貸し出されています。
レンタカーや一般的なカーシェアリングとは異なり、個人間でのやりとりになるので、少し面倒に感じてしまう部分もありますが、慣れてしまえば結構簡単です。
また、車種にもよりますが、料金もレンタカーに比べて割安なことが多いです。今回借りた3台は、いずれも保険料を含めても24時間1万円は超えませんでした。
今回利用したうちのプジョー 207は、24時間で6,000円です。これに1日自動車保険として1,800円(ドライバーを追加すると2,700円に増額)と契約料100円が発生するため、合計7,900円、もしくは8,800円になります。
今回の沖縄ドライブ旅行で借りたオープンカーを紹介
シェアQスタッフ3人の旅行だったため、2人乗りのマツダ ロードスターとダイハツ コペンを同じ日に借り、翌日プジョー 207に3人で乗車しました。それぞれ違うタイプのオープンカーを借りて、乗り心地や特有のメリット・デメリットを調べてみました。
マツダ ロードスター(MT)
個人的にベストだったのは、マツダのロードスターです。今回借りた車はマニュアル車(MT車)だったので、久々のMT車の運転は少し不安でしたが、運転してみるとだんだん感覚を思い出して、問題なく運転ができました。
ロードスターは乗り心地がとても良く、居住性も他の2台と比べると一番良かったと思います。2人乗りですが、デートなど二人での観光には最適な車です。トランクルームも一番広かったので使いやすかったです。
ダイハツ コペン(AT)
コペン(写真右)は、デザインが可愛いだけと思いきや、軽自動車でありながらもパワフルな車でした。高速道路では他の軽自動車よりもエンジンに余裕を持って走ることができ、軽自動車であることを忘れてしまいます。
難点は、3台の中で最も車体が小さく、居住性があまり良くなかった点です。座席にカバンを置く余裕もなく、飲み物も後ろ側に置かなければならないので、運転しながらドリンクを取ることが難しいほどでした。デートなどでは意外とストレスを感じてしまうかもしれません。
プジョー 207(AT)
プジョー 207は、他の2台よりも一番車体が大きかったのですが、思っていたよりも居住性はよくありませんでした。特に、後部座席はほとんど荷物置き場のようなもので、平均的な成人男性だと天井に頭がついてしまうほどです。
最初は、ウインカーとワイパーを頻繁に間違えてしまいましたが、慣れると運転はしやすく、トルクがあり力強い印象を受けました。しかし、そのおかげもあってか燃費はあまりよくなく、ハイオクガソリンであったため、結構な燃料費がかかってしまいました。
オープンカーのメリット、借りて良かったと思った点
今回はレンタカーではなくAnycaで個人のオープンカーを借りてみたので、沖縄本島でオープンカーを運転してみて良かったと思えた点と、Anycaのサービスの優れた点を挙げていきます。
夜風が気持ちいい
昼間も開放感があって気持ちはいいのですが、沖縄の夏の日差しは非常に強いため、どちらかといえば昼よりも夜のほうが満足のいった体験ができました。
沖縄の夜は涼しく、風が非常に気持ちがいいので、夜のドライブには夏が最高です。虫がやってくるんじゃないかという懸念はありましたが、心配するほどではありませんでした。
このような車は普通のレンタカーショップではなかなか取り扱っていないか高額な料金設定なので、このような非日常的な体験ができる車両を低価格で利用できるのはAnycaならではです。
オープン時の開放感が良い
オープンカーは、閉じているときの天井が低く、正直少し窮屈に感じる時もありますが、開けてしまえば天井は大空です。今回、初めてオープンカーに乗ってみましたが、思っていた以上の開放感で、今までにないドライブ体験をすることができました。
やっぱりカッコいい
屋根が開いた状態のオープンカーは、やはり見た目がカッコよく、写真映えもします。インスタグラムなどにアップするのにも最適な車であると言えるので、インスタ映えスポット巡りにも最適な車であると言えるでしょう。
それだけではなく、カッコいい車はデートなどの雰囲気作りにも貢献してくれるでしょう。
Anycaには新旧問わずさまざまな車が提供されているので、昔の名車に乗れたり、レンタカーでは高くつく高級車に比較的安く乗れたりと、一度は乗ってみたかった夢の車に乗れる大きな強みがあります。
レンタカーではないという優越感
Anycaで借りられる車はすべて個人所有の車であるため、レンタカーのような「わ」「れ」のナンバープレートではありませんし、サービスのロゴステッカーが貼られていることもありません。
Anycaで借りられる車両は、傍から見れば借りている車だということが分からないので、ナンバーを気にする方にとってはちょっとした優越感を得られることでしょう。
オープンカーのデメリット、盲点
車内が狭い
3台のオープンカーを借りましたが、3台とも車内が狭く感じ、2人でも少し窮屈に感じてしまうほどでした。
プジョー 207は4人乗りとは謳われているものの、車内は非常に狭く、後部座席の前の座席との間隔もほとんどありません。前部はギリギリ問題ありませんでしたが、それでも狭く感じ、後部に座っていた170cmの私は天井に頭がついてしまうほどでした。
また、後ろのトランクにはほとんど荷物を積むことができず、一旦天井を戻してからトランクルームを開けることができるのも不便に感じた点です。
夏場は日差しが強すぎる、天候が不安定
「夏の沖縄でオープンカーでドライブ!」という言葉を聞くと、最高のドライブを思い浮かべる方がほとんどだと思いますが、正直に言うと、日差しが非常に強く、途中で閉めてしまうほどでした。
オープンカーを貸していただいた現地のオーナーに話を聞いたところ、みんな口を揃えて「現地の人は夏に屋根を開けて走らない」と言い、夏場に開けて運転するのは観光客だけだそうです。
突然スコールが降ったり、晴れていてもいきなり天候が悪化することもあるので、少しでも天候が怪しい時は閉めて運転する必要があります。電動式のオープンカーでも、停車中でなければ屋根を戻すことができないので、場所によっては時間がかかってしまいます。
電動式の方がカッコいいのですが、このようにルーフの開閉のために一旦停止する必要があります。ロードスターのように手動ルーフであれば雨が降ってきてもサッと閉めることができます。
3人以上乗るのには不向き
今回借りた車に限った話かもしれませんが、少なくともコペンとロードスターは座席が2人分だけで、4人乗りができるオープンカーをAnycaで探したところ、ほとんどありませんでした。
4人乗りができると謳っているプジョー 207の座席、特に後部の間隔は非常に狭く、オープンカーの後ろの座席は二度と乗りたくないと思ったほど窮屈さを感じました。
3人以上でオープンカーを借りる際は、事前にオーナーに問い合わせて乗り心地を聞いたほうが良いかもしれません。
ハイオクガソリン
今回借りた3台のうち、ロードスターとプジョー 207はハイオクガソリン(無鉛プレミアム)だったため燃料費が高く付いてしまいました。通常のカーシェアリングであればガソリン代はかからない(利用料金に含まれている)のですが、Anycaやレンタカーの場合「ガソリン満タン返し」が基本となります。特にプジョー 207は走行距離も3万キロを超えており、車体の整備もイマイチで燃費が悪い印象がありました。
仮にドライブを目的としなくても、美ら海水族館や古宇利島まで行って帰るだけで、100~200kmは走行することになります。オープンカーや輸入車の場合、ハイオクガソリンであることがほとんどなのでその点はあらかじめ頭に入れておきしょう。
(参考)沖縄旅行中におけるガソリン代
車種 | ガソリン種別 | ガソリン代 | 走行距離 |
ロードスター | ハイオク | 2,251円 | 約172km |
コペン | レギュラー | 1,598円 | |
プジョー 207 | ハイオク | 4,483円 | 約222km |
個人間のやりとりやサポートが心配
レンタカーやカーシェアリングは、業者とのやりとりなので安心かつ簡単に利用できるのに対し、Anycaのような個人間カーシェアでは、業者はあくまでも仲介をするだけで、オーナーとドライバーとの間でやりとりを進めながら車の予約などをしなければなりません。レビュー制度や免許証の認証システムなども整備されているため、そこまで警戒する必要もないと思いますが、ネット上でやりとりをするのが苦手な方にはあまりオススメできません。
必ず加入する一日自動車保険の保険内容は、車両補償の免責額が10万円、最高補償額が300万円までとなっているため、充実した補償が選べるレンタカーやカーシェアリングなどと比べると、少し心細く感じてしまいます。
よほどのことがない限り、安全運転を心がければ事故なく運転することができると思いますが、運転に自信がない方は避けたほうが良いかもしれません。
また、万が一の事故や、キズをつけてしまったなどのトラブル時も、Anycaのサポートはあまり頼りにできません。一日自動車保険に関する手続きなどはAnycaも協力してくれますが、それ以外の当事者間のトラブルに関しては、原則Anycaは関与しないというスタンスを取っており、Twitterなどでもサポートに関する悪評が目立ちます。
まとめ:夏のドライブを楽しむならオープンカーにこだわらなくても良い…?
夏の沖縄でオープンカーという夢を叶えてみましたが、率直に言うと「夏にオープンカーはもういいかな…」という感想を抱きました。
夜のドライブは最高で、非常に気持ちの良い体験ではありましたが、真っ昼間の炎天下の沖縄でドライブするのにはオープンカーはあまり向いていません。日差しが非常に強く、信号で停車中はほとんど無風で暑い上に、突然雨が降ってくる場面が何度もありました。
オープンカーで素敵な場所をドライブするという非日常体験は楽しいものですし、写真映えもしたので、とても面白い体験ではありましたが、個人的には夏場はオープンカー以外の車を利用した方が良いなと感じました。インスタ映えを狙うのであれば、高級車やカッコいい車などをAnycaで探すのも良いかもしれません。もしくは実用性重視で、レンタカーもしくはカーシェアリングで居住性の良いセダンなどを借りるのも良いと思います。
もしくは昼間の沖縄でオープンカーに乗るのであれば、春や秋などの気候が穏やかな時期をオススメします。
車種にもよりますが、3人以上でのドライブは窮屈に感じてしまうことがほとんどだと思うので、3人以上乗れる車種であっても、車内が狭いかもしれないということは留意しておくと良いでしょう。
おすすめカーシェア | 強み・特徴 |
Anyca(エニカ) |
・ライフスタイルに合わせた車選びができる ・人との出会いがありコミュニケーションを楽しめる ・「わ」「れ」ナンバーではない |